夷隅川流域生物多様性保全協議会主催による、夷隅川で繋がっている中学校(大原中、国吉中、岬中-10日、大多喜西中、大多喜中ー11日)の中学生たちのための観察会がありました。夷隅郡市の山々、森、田んぼの広がる平野や市街地、海が夷隅川を通して繋がっていることを、中学生たちはこの観察会を通してあらためて認識されたのではないかと思っています。そして、自分の育っている夷隅郡市の自然の素晴らしさを実感できたのではないでしょうか。この暑い夏、次の時代を担う中学生たち70名近くが夷隅川流域にある燈台とその周りに集ったということは、大変意義深いことであったと思っています。いすみ夢鯨の会、夷隅郡市自然を守る会の活動も、次の世代を担う若者たちと強い絆で結ばれていくことを、とても重視しています。その意味でも、この観察会を中心的に進めてこられた自然保護課、生物多様性センターの青木さんにあらためて敬意を表します。
今回の観察会のコースは、各中学校を出発して、太東海浜植物群落地見学→アカウミガメ産卵場所見学→夷隅川河口の干潟(ラグーン=潟湖のある干潟)で干潟の生きもの採集、と観察)→燈台(燈台に関わるお話とお昼)→大原漁港からのクルーズ(クルーズに関わる説明とクルーズ)→各中学校に戻るというものでした。*大多喜中、大多喜西中の皆さんはいすみ鉄道で大原駅までやってきました。
青木さんをはじめ生物多様性センターの皆さん、市の関さん、夷隅郡市自然を守る会、いすみ夢クジラの会の皆さん、NPO太東埼燈台クラブの皆さん、中学生の皆さん、先生方、そして3人の船長さんお疲れさまでした。 白いコウモリより
太東の海浜植物群落地に向かうバスの中で。千葉県自然保護課、生物多様性センター室長の森さん、柴田さん、自然を守る会の手塚さんと大多喜西中、大多喜中の生徒さんたち。
天然記念物指定地内で咲き乱れるスカシユリ。かつて岬町の町花でもありました。
アカウミガメ産卵巣の柵を囲んで、ウミガメのお話をしました。この写真は2007年7月29日朝方に上陸して産卵、帰海する親亀を撮影した写真です。涙を流しているようですが、塩分を目から排泄しているのです。舐めてみるととてもしょっぱいそうです。
ニホンスナモグリ。アナジャコとは違って片方のハサミが大きいのが特徴です。今回の観察会では2匹と、中々見つけるのが難しいかったですね。
イソテッポウエビ。パチンと破裂音がすると、生徒さんたちは何となく頷いてニヤニヤしていたように思います。けっこう生徒さんたちは見つけていました。
太東埼からの眺望。勝浦の海岸線付近から源を発し、内陸を蛇行しながら海に注ぐという夷隅川が、眼下に見えます。河口には左右に干潟が広がっています。午前中は、その干潟で中学生さんたちがカニたちと戯れたりして、賑わっていました。遠方に突き出た岬は大原港近くの八幡岬です。
太東埼てっぺんで、NPO太東埼燈台クラブの代表の橋本さんが、中学生たちに熱烈に歓迎の気持ちをこめて御挨拶をしているところです。NPO太東埼燈台クラブは、20年前荒れ果てた燈台周辺を整備し、お掃除をしたりしてきれいにしてきました。いすみ市のシンボルになっています。天空のお店もボンティアで運営しています。来た方々にお茶のサービスもしてくれて、とても人間味のある空間です。
体験案内所にて、松鶴丸船長中村松洋さんが、中学生さんたちに自然観察クルーズのお話をしているところです。いすみ根(器械根)が生きものたちで賑わっていることについて、漁師をして日頃の体験を、実感をこめて話していました。中学生さんたちもそのお話に耳をそばだてて聞きいっていました。
第一松鶴の船長中村松洋さん、第二松鶴の船長中村洋行さんが今日(8月11日)は、めずらしく?もお二人で操舵室に入っていました。お二人の船長さんはご兄弟です。お兄さんはマイクを握って生徒さんたちに、いすみの海の魅力について、中学生さんたちにガイドされていました。
斉藤船長さんが鈴栄丸を操船しています。いつもは釣船のお仕事が終わると、お昼から自分のお店=船頭の台所の料理人として頑張っています。海の幸を新鮮で美味しく食べられるので、ぜひお勧めです。
少しローリングしている鈴栄丸ですが、生徒さんたちも慣れてきたせいか揺れを楽しんでいました。
少しローリングしている鈴栄丸ですが、生徒さんたちも慣れてきたせいか揺れを楽しんでいました。
舳先で快適なクルーズを楽しめる時は、海が穏やかな時です。生徒さんたちは、遥か彼方に一艘の釣船が過ぎていくのをロマンチックな気分で眺めていました。私も学生時代、1週間の乗船実習がありました。船に乗るとなぜかロマンチストになるんですね。
海の風を切って航行するので、涼しくも感じられるようで、とても快適なクルーズでした。生徒さんたちも大満足のようでした。
真鯛放流船に出会いました。沢山の稚魚を漁師の方々が放流しているところです。獲るばかりではなく、養殖してそれを自然にかえす漁業もしていかないと魚もいなくなってしまうついうことで放流しているのです。松鶴丸の船長さんの中村さんは、獲るだけでは、漁業資源が枯渇してしまうことを、いろいろなところで訴えています。
クルーズでは船が何かの原因で沈没したり、荒波で船が揺られて海に投げ出されたときのために、ライフジャケッを身に着けます。海はいろいろな顔をもっていますので、甘く見るととんだ災難に出くわしてしまいます。
中村船長さんは、鋭い鷹のような目で遠くのスナメリの大群を捕らえ、我々を群れの近くまで導いてくれました。はじめての乗船でこのような光景に出くわすなんて何とラッキーな中学生さんたちなんでしょうか。毎日のように乗っている中村船長さん、このような光景を、今までにみたことがないとおっしゃっていました。50頭近くいたのではないでいでしょうか。
真鯛放流船に出会いました。沢山の稚魚を漁師の方々が放流しているところです。獲るばかりではなく、養殖してそれを自然にかえす漁業もしていかないと魚もいなくなってしまうついうことで放流しているのです。松鶴丸の船長さんの中村さんは、獲るだけでは、漁業資源が枯渇してしまうことを、いろいろなところで訴えています。
中村船長さんは、鋭い鷹のような目で遠くのスナメリの大群を捕らえ、我々を群れの近くまで導いてくれました。はじめての乗船でこのような光景に出くわすなんて何とラッキーな中学生さんたちなんでしょうか。毎日のように乗っている中村船長さん、このような光景を、今までにみたことがないとおっしゃっていました。50頭近くいたのではないでいでしょうか。
いつも見かけるスナメリですが背中がちょっとだけ見られるだけで、このように、全身が水中から飛び出すのは、私は初めてです。宙に舞うスナメリということでしょうか。望遠で手振れもなるべく抑えての撮影でした。とても満足しています。体の割りに鰭(前肢)が大きいのがよく分かります。背中についている海水を飛び散らしている様子はとても圧巻ですね。